タンパク質抗がん剤の開発Development of Protein Anticancer Agents

がん治療法の一つに光線力学療法(Photodynamic Therapy:PDT)があります。PDTは光感受性物質を体内に投与した後、患部に可視光を照射することで活性酸素(一重項酸素)を発生させ、腫瘍細胞を死滅させる治療法です。血中滞留性、腫瘍集積性、安全性を併せ持ったタンパク質抗がん剤(光増感剤)を開発しました。 活性酸素の原料である酸素の生成能を有するカタラーゼを組み合わせると、抗がん活性は大幅に上昇します。白血病の治療薬であるアスパラギナーゼ(酵素)に合成高分子を結合することにより、その安全性を向上させることにも成功しました。
主要論文
・Chem. Eur. J. 2023
・Mater. Adv. 2022
・ChemBioChem 2021
・Chem. Asian J. 2014
・Dalton Trans. 2013
・Chem. Asian J. 2012